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作曲家/ピアニスト 武藤健城(イーガル)の公演情報などなど日々の白昼夢。


by takekiygalmuto

きまぐれサロン

昨日は、鶴見のアマデウスホールで開かれたきまぐれサロンに出演してました。

このアマデウスホール。鶴見の駅からも遠く、そして外見もただの家に見えるのですが、中に一歩はいると素晴らしく素敵なホールで、60人程度入れる小さなサロン。素敵な装飾に満たされたその空間にスタンウェイが一つ置いてある。

少しピアノに触れるとピッチも完璧にあっているし、残響の残り方も素晴らしい。
今まで僕がやったことのあるホールの中で一番音響バランスのいい、最高のホールでした。

・・・。
が、問題が。
ピアノとギターのコンサートなので、残響の少ないギターにとっては、ピアノが響くということはかなりの問題です。ギターの音が全く聞こえなくなってしまう可能性すらある。
ということで、ピアノの蓋を全部閉めて演奏することに。
弱音ペダルを踏んでも、音響が素晴らしい為に音が小さく聞こえない。一つ一つの音をくっきりと、しかし小さく出すしかない、ってことなのですな。

難しいっ!

クラシックのほかにも、フォルクローレを弾いたけど、これもまたギターも歌も聞こえてこない。ほとんどカンだけでリズムチェンジをしなきゃいけない・・・。コワーイ

☆☆☆

本番。
第一部は、宮川久志君のギターソロ。
ルネサンス時代のリュートの曲からスタートする。
技術のあるギター奏者はたくさんいても、あんなにピアニッシモを美しく響かせる感性のあるギタリストは少ないと思う。
どの曲も心地良く聴く。
とか思っていたら、僕の新曲「牧神の顔」が演奏された。
やはり、他のギター曲に比べて、音が鳴らない・・・。ギターの機能を熟知したギター奏者兼作曲家が書いた曲に比べて、ギター的な動きではない。
それでも、何だか自分としては、まあまあいい曲を書けたんじゃないかな、と思った。宮川君が頼んでくれたときにも「ギターをしらない作曲家が書いた曲じゃないとオモシロくないから。」と言っていたので、何となく、そんな感じの曲になった。
僕としてはかなり印象派な曲を書いたつもりだったけど、やっぱり響きが現代的だった・・・。
でも個人的には好きな感じでした。

後半は、僕がピアノを弾きつつ、フォルクローレからスタート。
どの曲も素敵なんだけど、「月のジャスミン」という曲が本当に難しくて、何だか四苦八苦。
音のバランスも難しいし、リズムも難しい。でも楽しく弾きました。

ソルという作曲家のギター二重奏をピアノとギター用に編曲した「ファンタジア」。13分近い曲で、かなり自由な構成、テンポチェンジ・・・。
なぜか本番では、すべての部分でタイミングがピッタリあった。弾いていて楽しかった。

アンコールでは、「マリア・ヴァ」というフォルクローレの曲を二人でハモったりしながら歌って、楽しかった。


フォルクローレ、本当に渋くて、哀愁の漂う素晴らしいものだな、と思いました。


来てくださった方、ありがとうございました~。
by takekiygalmuto | 2007-09-03 13:42 | 日記