作曲家/ピアニスト 武藤健城(イーガル)の公演情報などなど日々の白昼夢。


by takekiygalmuto

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日本の洋画は、洋画最初期の高橋由一の作品から、ほぼ現代に至るまで100年あまりの作品が並べられていた。

その中でも僕が一番興味を持って見たのは、明治中ごろから昭和前期(第二次大戦前くらい)。つまり、1880年あたりから1940年代中盤あたりまでの65年間の洋画で、その中でも特に1920年代までの作品には強く惹かれるものがあった。
前々から、日本の洋画というものは知識としては知っていたけれど、ここまでたくさんの作品を一挙に見る機会も無く、どの画家がどんな画風を持っていたか、有名な画家ですらおぼろげだった。
日本の洋画と言えば、江戸時代の秋田蘭画や司馬江漢程度の知識しか無く、高橋由一が最初期あたりに位置していることを聞きかじった程度だった。

それが、いきなり、高橋由一の「宮城県庁門前前」で始まった。
一体、この絵が代表作なのかどうかすら分からないけれど、秋田蘭画とは明らかに違う遠近感を持った油絵。そこに描かれている西洋風建築と日本建築。何か、その風景をその場で見た人間が、地に足のついた筆を持って描いた確かさがあるような気がして、その東洋と西洋の融合した世界がそこに確かに描かれているような気がした。

他にも山本芳翠の「裸婦」には、どこかで写真程度にしか見ていなかった芳翠の「浦島図」とは全く異なる、明らかに西洋絵画的手法と構図で描かれた美しい絵があり、青木繁の「秋声」は、あまりにも美しい絵で驚いた。西洋的に見れば特に顔も体型も美しくない振袖を着た女が、西洋絵画的なポーズを取り、日本的な林に立っている。構図や筆使いは西洋的なのに、そこにあるモチーフの日本的な要素。その微妙なバランスに釘付けになってしまった。
他にも1920年代までの洋画はどれも素晴らしく、どこか日本的な要素が西洋的な手法で描かれていることの魅力を再確認した。そして、驚いたことに、すでに大正期には、シュールレアリスティックだったり、キュビズム的な作品が描かれ、それはそれとして具象的な絵画と同じようにある程度の評価を得ていたことで、どうも戦後の日本は、一度、文化が途切れて、ピカソの絵も評価が固まりつつあったのは、日本においては1980年代後半ごろからだったように記憶している。

話はそれまくったけれど、岡鹿之助や岸田劉生、萬鐡五郎の作品には、何故だかわからないけれど、不覚にも涙が流れそうになってしまい、何も言葉の無い、形と色を前にして、そこに描かれたただの小屋や道の絵を見て、ぐっときてしまうのは何だろう、と思ったら、きっとそこには何の理由も無く、ただ美しいと思っただけなのだろう。

そして、もう一枚。海老原喜之助の「曲馬」は、本当に最高の一枚でした。まるで、しりあがり寿先生のような仕上がり。あんなおかしな絵が1935年に日本で描かれていたとは、シャガールもルドンもびっくりするに違いない。

7月5日までだからかなり迷っていたけれど、本当に行って良かったと思った。
ついでに5日までには岸田劉生展も行かねばならないなァ、と気持も新たに、
とても素敵な展覧会でした。

しかし、あまりにも時間がかかった。3時間も見てしまったために、足も腰も痛くなり、
上野公園で野垂れ死にしてしまうところでした。
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by takekiygalmuto | 2009-06-30 18:30 | 日記

日本の美術館名品展

今日は、何だか朝から体調が悪くて、というか、頭がボケボケしながら、午前中にはもう6、7年使っていた傘をどこかに置き忘れて、悲しい気持ちになりながらも、
お昼過ぎから上野の東京都美術館へ。
『日本の美術館名品展』へ行ってきました。
意外や意外、結構な混みようで、でも大体65歳以上の割引での入場者だったために、
人は多くても、そんなに圧迫感の無い、ゆったりした雰囲気でした。

この展覧会、HPによると「全国の公立美術館100館が参加し、その膨大なコレクションの頂点をなす、選りすぐりの名品を一堂に公開します。本展は、公立美術館のネットワーク組織である美術館連絡協議会の創立25周年を記念して開催するもので、(中略)西洋絵画50点、日本近・現代洋画70点、日本画50点、版画・彫刻50点の220点により、日本のコレクションのひとつの到達点をお見せします。 」
ってなことだったのですが、前半と後半に展示品の入れ替えがあるということで、まさか、200点以上の作品が展示されているわけがない、と思っていましたが、それでも尚余りあるほどの作品。多分、150点近くが展示されていたのではないかと思う。

前半は、西洋絵画。これだけの西洋絵画が日本の公立美術館に所蔵されているということにただただ驚くばかりだけれど、その中でも、僕には、エゴン・シーレやジョルジュ・ブラック、ルオー、エルンスト、ルドンなどの20世紀絵画を見れたことが印象的だった。しかし、それだけでは無く、普通の企画展であれば、ジャンルが固定されているために普段では自ら積極的には見に行かないであろう作品も多々あって、そういう作品も、じっくりと見てみれば、そこにはそれ相応の味があり、何かしら新しい発見があった。

全くの余談だけれど、僕は「大人になって捨てたものは何?」と聞かれて、「シュールレアリスム」と答えたことがあった。
10代の頃にはあんなに貪るように読んだり見たりしていたシュールレアリスムだったけれど、20代も半ばを過ぎ始めると、どうにもこうにも、好みが変わり始めて、いつの間にやら、もっと分かり易いものを愛するようになってきたような気がする。
かと言って、印象派は全く好みでは無く、、シュールレアリスム的でも無く、ルネサンス絵画をはじめとする宗教画や、20世紀絵画の中の具象であれ抽象であれ、その絵そのもの、あるいはその裏側に、自分なりの意味や、絵の存在価値を感じられるものを好むようになった。
20世紀絵画は、やはり考え方が分かり易く、(それは僕が20世紀に生まれたことと、20世紀以降の芸術は多々方法論や評論が書かれていて、しかも作者が何かを語っていることが多い)見ていて一番しっくりくる。
自分と時代の離れていないものへの安心感だと思う。

今回の展示会を見ていると、僕が捨てたと思っているシュールレアリスティックな絵画を改めて見る機会もあり、久しぶりに見ると、それはそれで新鮮だった。
そして、印象派の作品も、風景画も、たくさん美しい作品があり、いろいろ頭の中で考えていても、実際に実物を見ない間、僕の絵画趣味は、本当は年と共に変わっているのにも関わらず、ずっと変わらずに5年も10年も前の印象のまま、語っていたのかもしれない。

そんなことを思いながら見終えた西洋絵画。さてさて、続きまして、
日本の洋画へ進みます。

つづく
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by takekiygalmuto | 2009-06-30 17:45 | 日記
公開日、深夜。
前々から指定席の予約までしていた
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版・破』を
見てきました。0時40分から。

全く、素晴らしかったです。
今までのエヴァンゲリオンとは全く違う
ストーリー。
今回の映画版は、完結するんじゃないか、という
期待と、喪失感。
『破』は、凄まじく良い映画でした。

何か、僕の中では、エヴァって、
旧約聖書的な物語な気がしていて、
新約聖書には進まない物語。
つまり、救世主が現れずに、
待ち続けるような。
だから、エヴァは、永遠に未完のままなのでは
ないか、と勝手に思っていたので、
今回の新劇場版 序と破を見たところ、
どうやら、何かを断言しているし、
世界に対して、優しさや温かさがあって、
どうにもこうにも、泣いてしまいました。
というか、映画館で泣いてる人続出。
もうすでに、アスカやレイやシンジを
アニメのキャラクターとして見ているというよりは、
懐かしい友達のような、そんな気持ちすら
してしまう。
テレビ版で、対して重要じゃないのに気になったシーンは、
そのまま使われていたり、
でもスト―リーは全然違うし、
新キャラ、メガネっ娘も、相当良かったし。


あー。
オタクとかじゃなくて、
そういうことを越えて、
僕たちの世代(特に男は)
エヴァが好き。
多分、
世代、なんだろうなァ。
いろいろ思うこともあるけれど、
やっぱり、エヴァは、
凄いと思います。



マイケル・ジャクソンが死んだりしてさ、
大好きというわけじゃなかったけど、
やっぱり、時代を変えた人だって思うと、
動揺してしまう。
子供のころに聴いてた曲も懐かしいし、
時代は、移り変わっていくんだなァ、
と、何となくセンチメンタル。
いい曲もたくさんあったし。
何となく、おセンチ。
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by takekiygalmuto | 2009-06-29 00:43 | 日記

林檎嬢新譜

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全然CDを買わない僕ですが、
久しぶりに買いました。
しかも発売日に!

仕事柄、かなりの数の
CDを聞いたり貰ったり、
色々あるわけですが、
プライベートで音楽を聞くことが
ドンドン少なくなっている…。

よくないな~ァ、と思いながら、
過ごしてますが
ちらっと覗いたCD屋で、自然に手が伸びてそのままレジへ。
買いました。
椎名林檎『三文ゴシップ』。
まだ全然聴いてなくて、最初の数曲しか分かんないけど、
良い。

ポップなのにジャジーで
初期の椎名林檎のトゲトゲしさもいいけど、
今回もかなり良いなァ~、
とウハウハしながらちょっとずつ聴いてます。
やっぱり色々聞かなきゃダメだねェ。

落語や浪曲以外にiPodに何も入っていない僕ですが、
家では現代音楽が流れ続けておりますが、
今日から、聴きます、エッヂの効いたポップス!
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by takekiygalmuto | 2009-06-25 16:33 | 日記

着々とやっております。

そうそう、もうすぐです。
7月はイーガル、大忙しなのですが、
その中でも、ビックイベントは、
7月4日、渋谷イメージフォーラムで公開の始まる
「美代子阿佐ヶ谷気分」

そして、7月20日「真夏の白昼夢~Damiana Terry リリースパーティー」
には、イーガルとロヮゾー・ナイフ、フェムエフェム、Damiana Terryバンドの
3バンドで出演致します☆
しかも、もう一人の出演者、響レイ奈ちゃんは、僕の曲を歌うかもしれない、という
何だか、祭り。これは、祭りですっ!

詳しくは、僕のHPをご覧ください~。
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by takekiygalmuto | 2009-06-25 14:22 | 日記

花魁。

前から読みたいと思っていた、松井今朝子さんの『吉原手引草』を
読みました。

吉原の関係者に
一体誰なのか判然としない一人の男が、
インタビューをしながら、
稀代の花魁・葛城の失踪事件の謎を追う。

というような話なのですが、
読んでいる方には、事件が一体何なのかすら
判然としないまま、どんどん進んでゆく。

僕は、
江戸時代の吉原の用語や、システムの説明が
前半の方にあまりにも多すぎて、
読みくたびれてしまったけれど、
吉原というものを知らない人にとっては、
何の予備知識もなく読めるということで、
良いのではないかと思いました。

話の結末も、吉原を舞台にした小説によくあるような
ものではなくて、
はっとする。
さすが、歌舞伎に精通する著者だなぁ、と思いました。


んでもって、なぜか今は江戸川乱歩を読んでいます。
怪談噺の夏です。
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by takekiygalmuto | 2009-06-21 15:18 | 日記
本日は、オナン・スペルマーメイドさんのバックでピアノ弾いてきました☆
何と! 一曲はオナンちゃんのオリジナル曲、
そして、他は、僕が作った曲ばっかりでした!
人が、僕が作った曲ばかりでライブしてくれるってホントありがたいことだな、って
思いました。

楽しくピアノ弾きました。
共演の人たちも、ほんっといい人たちで楽しかった!
またね、機会があったらぜひ、共演したいなーと思いました。

いやー、
いままでのライブとは違う、自分の全然知らない人たちと
こうやって共演できて、新しい出会いがあったりして、
何とまあ、音楽とは、素敵なものなのだろう、と思いました。

そして、打ち上げの席で
九州の焼酎水割りは、6:4=焼酎:水
だということを知りました。
いや、正しい。そうあるべきだ、と思うのです。


おやすみなさああーぃ。
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by takekiygalmuto | 2009-06-20 03:29 | 日記
昨日は、小田原にあるアマチュアの合唱団が、僕の作った合唱曲
「六月のうた」を歌ってくださるということで、
練習を見に行ってきました。
意外と近いのですなー、小田原。
ロマンスカーに乗ったら、かなり快適な旅でした☆

僕の「六月のうた」は、作曲したのが3年くらい前なので、
久し振りに楽譜を見てみると、そんなにものすごく難しい曲でもないし、
かといって簡単でもなく、
無調でもなく、なかなか練習が楽しみになりました。

行ってみると、練習会場に入る前から、もれ聞こえてくる僕の曲。
こうやって、僕の知らない人たちが、僕の知らない場所で、
僕の曲を練習してくれているというのは、何だか素敵なことで、
すでにぐっときてしまいました。

そして、練習。
やはり、いつもの練習と違うのか、作曲者が来ているというプレッシャーが
あるのか、少々硬かったけれど、
少しずつ直していけば、ぐんぐん良くなってゆく。
団員の皆さんも楽しそうに練習をしてくださって、僕も
やたらと楽しかったです。

今月に一部演奏されることになっていて、組曲の全曲は
9月に演奏してくださる予定です。
何だか楽しみだなー。
プロフェッショナルな人に演奏してもらうこともすごく良い経験だけれど、
アマチュアの人たちが一生懸命、楽しそうに演奏してくださるというのは、
作曲家として、これ以上ない、代えがたい喜びだと思います。

☆☆☆

さてさて、本日は、うってかわって、オナンちゃんとライブをします。
僕は、オナンちゃんのバックでピアノを弾きます☆

2009年6月19日(金)
Ya-foo&アネモネプレゼンツ『水無月、キミボク、紫丁香花』
【高田馬場四谷天窓.comfort】http://www.otonami.com/comfort/news/index.htm
OPEN 18:30 / START 19:00
<チケット>2500円(入場者全員にYa-foo&アネモネの2曲入りCDプレゼント)
<出演>Host:Ya-foo / アネモネ
Guest:響子(from 博多) / オナンスペルマーメイド
問合:03 5338 6241(高田馬場四谷天窓.comfort)
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by takekiygalmuto | 2009-06-19 15:39 | 日記

新宿プラプラ。

今日は、意外と暇で、一日中ぼーっとしようと思っていたけれど、
なーんとなく、とか急に思い立って
新宿に行きました。

で、別に何を借りるっていうわけでもなくTSUTAYAに行ったら
映画「美代子阿佐ヶ谷気分」のプロデューサーの白尾さんに
ばったり!
というか、ほんと白尾さんには、いろんな場所でばったり会いすぎるのですが、
今日は、ちょっとお茶してきました。

いやー、いよいよ「美代子阿佐ヶ谷気分」公開です。
ちなみに、僕は、音楽をいくつか提供していたり、
ほんとちょい役ですが、出演してます。

7月4日より、渋谷のイメージフォーラムにて公開ですっ
お暇でしたら、というかね、いい映画なので
ガロとか、安部愼一さんのマンガとか好きな方はぜひ見に行ってみてください。

こちら、映画のHPです。→http://www.miyoko-asagaya.com/index.html

去年撮影なんかがあったりして、年末には関係者試写会で見たので、
それからあっという間に半年も経って、そして、やっと公開。
自分もかかわっている映画なのにも関わらず、きっと
こっそり見に行こうと思ってます☆

んふふー。ぜひぜひ、皆さま、見てみてくださいー。
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by takekiygalmuto | 2009-06-17 21:53 | 日記

ドン・キホーテ的な。

僕のうちにいる犬。スキッパーキのジャン=フィリップ。
かわいくて仕方ないんですが、ようやく予防接種も住んで、最近では、
お散歩に行けるようになりました。

で、お散歩に行くと、いろいろな犬がいるわけですが、
何かまだまだ怖がりで、すぐ逃げてきちゃったりして…。
はやく、強い男になれや、ジャン=フィリップ!

家で掃除機をかけたりすると、何だか、ものすごい怪物が
現れたかのように、挑んでいく。
公園に落ちていた空き缶に吠えかかり、
威嚇する。
蝶を見て驚いて、スプリンクラーに怖気づく。

僕たちにとっては、すでに日常になってしまったことでも、
全く何も知らないジャン=フィリップにとっては、未知のもので、
それが生き物なのか、ただの物体なのか、
そういうことも分からない。
ドン・キホーテが風車を大きな怪物だといって
挑みかかったのと同じように、
知らないということの無垢さを感じる。

最初は、檻の中にいて、それから、僕の部屋の中を
自由に歩きまわれるようになって、そして、家全部の場所に
行けるようになった。
そして、現在では、お散歩は公園に行く。

毎日毎日、新しい扉が開いて、
世界が広がっていく、というのは、
どういう風に見えるんだろう。
何か、とてもエキサイティングなことだと思う。
人は勝手に、動物のことを自分たちの思考で考えてしまうから、
一概には言えないけれど、
きっとジャン=フィリップも色々なことを体験して、
毎日が、とても楽しいんじゃないかと思う。
しかも、犬って、こんなにも
自分が当たり前だと思っていたことを、
「ちょい待てよ。」と、
世界はこんなに新鮮だ、と、
教えてくれるとは。


ってなことですが、本日は、
オールナイト。ジャン=フィリップは、
おうちでお留守番ですが、僕はライブです。



キャバレー青い部屋 SWING NIGHT!
【場所】青い部屋
【料金】3000円(ドリンク別)
【出演】戸川昌子、紫ベビードール 、フェム エ フェム
safi 、セクシーDAVINCI 、チャタ 、コッペリア
【ゲスト】GYPSY VAGABONZ 【司会】モーレツ屋のミーヤ


お暇ならいらしてくださいな☆
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by takekiygalmuto | 2009-06-12 08:55 | 日記