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作曲家/ピアニスト 武藤健城(イーガル)の公演情報などなど日々の白昼夢。


by takekiygalmuto

録音・バレエ・水谷八重子

先週末は
土曜日は響レイ奈レコーディングのため1日中、
スタジオにこもりっきり。

とってもいいアルバムが出来そうで嬉しいです。
んでもって、そのあとは、
ゴールデン街の夜間飛行へ。

9月17日にギャランティーク和恵ちゃんの
リサイタルが日本橋公会堂であるの!
そのチラシがオシャレこの上ない!

録音・バレエ・水谷八重子_c0077204_144692.jpg


絶対行く!
てか、楽しみすぎっス。



日曜日は20日に蒲田アプリコで初演の
バレエのリハ。
踊りと音楽のタイミングを合わせるのが指揮者。
そして、僕が指揮者。
自分で書いた曲をふってるわけですが
バレエとなると、ほんとにダンサーたちに合わせるのが
大変!
でも手ごたえアリな充実したリハでした。


そのあとは、歌人鈴木佐知とおしゃべり。
10年くらい前に二人で行ったデタラメな京都旅行の
紀行文を思い出しつつ二人で書こうということになりました。
全然記憶があやふやで何泊したのかすら覚えてないけど
頑張って書きます。


今日は午後から新文芸坐へ。
内田吐夢監督特集で
「たそがれ酒場」と「妖刀物語 花の吉原百人斬り」を見ました。

「たそがれ酒場」は物語を知らないまま見たんだけど、
勝手に半村良の「たそがれ酒場」が原作かと思ってたら全然違う話でした。
でも素晴らしい映画。
低予算、短い日数、ひとつのセットだけでこんなに素敵な映画が出来るって
すごいなー、と思った。


「妖刀物語 花の吉原百人斬り」は、昔から見たくて見たくて仕方が無かったんだけど
とうとう見られました。
ホントに素敵。
特に主役の八ツ橋を演じた水谷八重子が魅力的で魅力的で!!
傑作映画なんだなァ、と思っていたら
何と上映終了後、

ご本人登場。

水谷八重子さんのトークショーがありました。
んでいろいろ「妖刀物語 花の吉原百人斬り」の撮影秘話を。

相当ざっくばらんに話してました。

例えば、

真夏の京都での撮影だったから
早く撮影が終わって欲しくて、
色々策略をめぐらせた話や
その頃の東映はお嬢様女優ばかりしかいなくて、
テレビを見ていた内田吐夢監督が
ジャズを歌っていた当時の水谷良重を抜擢したということを聞いて
自分が親の七光だけで抜擢されたわけじゃないと知ったこととか。

撮影に入っても
内田吐夢監督を、巨匠と呼ばなきゃいけないとか、
片岡千恵蔵を、山の御大と呼ばなきゃいけないとか。
しかも当時の東映ルールで、外部の女優を使う場合は
2本出なければいけないところを、「花の吉原百人斬り」は
会社もかなり賭けてる作品だったので、
何だか色々あって、大川橋蔵主演の「海賊八幡船」は
断ったとか。丘さとみがヒロインしてたのは水谷八重子の変わりだったのか!
しかも何か撮影中に火が出て、沢島忠監督が警察に逮捕されそうになったりしたらしい。

撮影も、
例えば着物を着たまま川に飛び込むシーンは、川にもぐるはずが
カツラに空気が入って浮いちゃったために
後日、映画会社の社員用プールに墨汁を流しこんで
撮影し直した。にも関わらず、そのシーンは使われなかった。

ラブシーンでは、相手役と直接抱き合ったのではなく、
布団を抱えて、監督の指示通りに視線を動かしただけだとか、
超クローズアップのシーンの前日にホテルの安全剃刀で
顔を添ってたら鼻の横を切っちゃって、撮影で傷を隠すのが大変だったとか、
マニキュアとかペディキュアをつけたまま撮影をしちゃって、
オープンセットだから撮り直しも出来ず、あとから反省したけど
結局、その後、沢島忠さんが脚本を書いた演劇のときに
源氏物語の時代から草木染めという爪に塗る何かがあったことを聞いて
安心したこととか。

諸々。

何か楽しかったです。
そして、水谷八重子はざっくばらんな
素敵な人だったです。
by takekiygalmuto | 2010-08-10 02:08 | 日記