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作曲家/ピアニスト 武藤健城(イーガル)の公演情報などなど日々の白昼夢。


by takekiygalmuto

色々思うこと。

突然ですが、現代音楽の作曲家っていうのが僕の職業です。
演奏家に頼まれて曲を書いたり、舞台音楽や映画音楽を作ったり、バレエの音楽を作ったり、そいういうことをしている。
実際に演奏される、というのは長くても1時間くらいの作品だけれど、それを作る時間というのは地味に長くて、とくに時間がかかるのが、楽譜を書く作業。最近はパソコンで作ってるけど、ちょっと前までは手書きだったから、オーケストラなんか書こうものなら、半月以上は楽譜作り、腱鞘炎にはなるし、大変。さらにリハーサル、修正・・・。
その作業は結構時間がかかる。
でも、そういう作業は大してイヤだなー、とも思わずにやれているのは、もしかしたら自分に向いてる職業なんじゃないかなー、と最近おぼろげに思ってきた。
色々な人に曲を書いてほしいと頼まれるから、作曲家なんだろう、とは思ってはいるけれど、才能があるとか向いているとかそういうのは分からないままここまで来て、最近は自分のやりたいことが明確に見えてきたなぁ、と思う。

それもこれも、去年から歌を歌う機会をたくさん得て、ポップスやシャンソンや歌謡曲やオリジナルの曲を色々歌ってきて、自分自身がやってみると、ポップスを歌うスタンス、クラシックを弾くスタンス、現代音楽を作るスタンスというのはどうもかなり違うようで、同じ音楽だ、と言っても、自分のやるべきことというのがきっと違う。

それが何かっていうことをクドクド書くには僕も頭が整理できていないけれど、作曲をした作品を発表するときに、僕は場所というのをすごく意識する。
同じ音楽を聴くにしても場所が違えば聴こえ方もきっと違う。というか違うに決まっている。その場所や、舞台の見え方を考えるというのは、やっぱりポップスを歌ったりしたことも生かされているなー、と思う。

作りたい音楽と作らなければいけない音楽は違うものだと思う。
どちらがいいとか悪いとかではないんだけど、大抵奏者から頼まれるものは、編成や長さが決まっていて、作らなければならないもの。作りたいものは、好き勝手に作る。ただ、頼まれたものでもその中で自分がやりたいことを探し出して新しい何かを作りたい、と思うから、それも作りたい音楽かもしれない。

場所にしても、常にクラシックのコンサートホールだけで演奏をするのではなく、色々な場所でやれたらな~、と思っている。
今までも意味不明な場所でコンサートをしてきたりしたけれど、もっともっとコンセプトが明確な場所で出来たらいいな、と思ったり。

あとは、違う分野の人たちと絡めたらなー、と思ってます。
もうね、いい加減自分で動いたり、やりたい企画をしまくっていこうかなっ

オーソドクスなクラシックのコンサートと、
コンセプト押しなコンサートと、
両方いいバランスでやっていけたらなー。


ってなことで10月5日に僕の作品のコンサートをします。
しかも、僕は自分のポップスも歌ったりして・・・どんなコンサートになるんだろ、と楽しみです。
8月15日には、ライブをします。こっちはオリジナル曲とシャンソン。ちょっとクラシックっぽいのもするかなぁ。あと、ゲストに素敵な女優さんを呼んでいるので、その人に一人舞台をやってもらって、ここでは僕はピアノを弾きます。シャンソンとあとは即興でその場で曲をつけていく。
9月も10月もライブたくさんあるんだけど、よかったらいらしてくださいなー。
by takekiygalmuto | 2008-07-26 19:14 | 日記